Amyris Biotechnologies

Synthetic Biology


Amyris Biotechnologies

最も成功している合成バイオロジーベンチャー企業
現在合成バイオロジーの分野で最も成功している企業の一つがアミリス・バイオテクノロジーズ社です。抗マラリア薬の前駆体の安価な合成に成功し、更に新エネルギーの開発も行っています。
アミリス社は一億円以上の投資を受け、2003年に設立されました。カリフォルニアに本社があるほか、シカゴやイリノイ、更にはブラジルにも施設があり、現在は200名を超える従業員がいます。アミリス社の主要生産物は、再生可能なエネルギーとアーテミシニンです。

マラリア治療薬をより安く、速く
アミリス社は抗マラリア薬のアーテミシニンの前駆体、アーテミシン酸を合成するための代謝経路を大腸菌および酵母の中に組み込み、アーテミシン酸の生産効率を向上させることに成功しました。これにより生産費用がこれまでの半分以下に抑えられた。更に生産期間の大幅に短縮(これまでの数か月から2週間へ)を目指しています。なおアーテミシン酸から人工的にアーテミシニンを作ることは難しくないようです。



微生物によるアーテミシニンの生合成経路。(Microbially Derived Artemisinin: A Biotechnology Solution to the Global Problem of Access to Affordable Antimalarial Drugs. Hale, V., et al. (2007)より。)

アーテミシニン
マラリア活性を有するセスキテルペンラクトンのひとつで、多薬剤耐性をもつ熱帯熱マラリアにも効果的である。古くから漢方薬として利用されていたヨモギ属の植物であるクソニンジン (Artemisia annua) から分離・命名された。この植物の中国名由来から、チンハオス(青蒿素)ともよばれる。この種の植物のすべての個体がアーテミシニンを含有するわけではなく、特定の条件下においてのみ生成される。(Wikipedia, アーテミシニン
より。)

再生可能なエネルギー
更に同社はサトウキビを用いて、新エネルギーNo Compromise fuelsを開発してきました。これは石油等に代わりうる持続可能な燃料となりうる再生可能エネルギーです。現在アメリカ、ブラジルの企業と提携しディーゼル市場への売り込みを図っています。




インタビュー集


合成バイオロジーによる再生可能なエネルギー(かなり長いです)