大量生産のための嫌気的プロセス

再生可能な資源からの大量の化学物質を費用対効果の高い方法で生産するためには、革新的な発酵プロセスが必要だ。現在用いられている微生物プロセスは、高い収率と生産性を持つ嫌気的プロセスか、または効率の悪い好気性プロセスのいずれかだ。酸素の使用は、製品の形成に必要なエネルギーの生成と酸化還元代謝に重要な役割を果たす。しかしながら、好気プロセスにおける生産性は、酸素の移動が制限要因となるため、比較的低くなってしまう。また、基質の一部が完全に二酸化炭素にまで酸化されるため、酸素の存在下で生成物の収率は一般的に低い。したがって、大量の化学物質の生産のための新しい微生物プロセスは嫌気的であるべきだ。

(Microbial production of bulk chemicals: development of anaerobic processes. R. A. Weusthuis et al. Trends in Biotechnology. (2011) より)